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初秋 ① [四方八方話]

台風が通り過ぎた日

僕とソウタくん シゲルくんは学校帰りに浜辺で遊んだ。

ソウタくんとシゲルくんはパンツ一丁になり
寄せては返す波打ち際で遊び始めた。

僕はその日、喘息が出てて調子が悪かったので
仲間には入らなかった。

台風が過ぎたばかりで波が高く、
通り過ぎる散歩中の人達に

危ないよ。

と注意された。

二人は意にかえさず
大きく波打つ波に大の字になって立って
挑んでいたり
まるで恋人同士のように
絡みあったり、水をかけあったり
走り回ったりしていた二人を
僕はテトラポットに座って見ていた。

ふと、

嗚呼、こんな日は二度と来ない

13歳の秋、友達と海で遊んでいるひと時

明日はまた違う日が来る

この瞬間を大切にしなければいけない。

と、感傷的になってしまった。



ソウタくんが僕の方へ歩いてきた

シゲルくんは寝そべって波打ち際に居た。


ふっと、目を離した空きに

大きな波がシゲルくんをのみ込んでいった。





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